2016年度 理事長所信

理事長  川端 宏志 

スローガン

はじめに

 戦後の混沌とした時代、若者たちが「明るい豊かな社会の実現」を夢見て日本に青年会議所が誕生してから67年の歳月が経つと共に、私たちの住むこの調布に青年会議所が誕生し昨年45周年を迎えることが出来ました。数多くの先輩方に感謝を申し上げる一年であったと共に、我々青年会議所が中長期的に目指すべく、ビジョンを掲げました。それと同時に青年会議所が組織として必要な土台を作り上げるべく、定款の改定や組織の在り方を見つめ直す一年でした。  我々、青年会議所の目指す目標は「明るい豊かな社会の実現」であることは言うまでもありません。しかしながら67年前日本に青年会議所が誕生した時と現在におけるその目標の具体的内容は変化しているはずです。戦後、食べ物も衣服も十分に揃わない時代の「明るい豊かな社会」と現在のように物に溢れた時代における、物質的状況や価値観は違うはずです。しかしながら、いつの時代時代においても変わらないものがあるとしたら、それは時代を良くしよう、まちを開拓していこう、とする青年達の存在です。どんな時代においても、そんな同じ志をもった青年達が集まり切磋琢磨する場所がこの青年会議所であり、この先10年20年と存在し続ける価値のある組織なのです。  JCしかない時代からJCもある時代と言われることも多い今だからこそ、自分たちが掲げた「調布に恋する市民があふれるまちへ~世界に誇れる調布のために~」の実現を目指して、「会員拡大」「指導力開発」「青少年育成」「まちづくり」を2016年度事業の中心に今よりもっと良い社会の実現へ向けてメンバーと共に一年間歩んでいきます。

【会員拡大】
  ~新たなメンバーの発掘とJCの新たな可能性への挑戦~

 青年会議所には、「明るい豊かな社会の実現」という大命題があります。実現の為には多くの志を同じくするメンバーが必要とされます。しかしながら、全国の青年会議所会員数は減少の一途をたどっています。私たち、調布青年会議所でも会員の減少は現実のものとなっており今後、新入会員が入らなければ3年後には会員数30名を下回るという現実がまっています。会員拡大は、青年会議所設立より普遍的に変わることのない継続事業であり、私たちの運動を支える同志(メンバー)を発掘していく大切な事業なのです。  青年会議所がこの先何年も地域に必要とされる団体でいる為には、多くの同志が必要不可欠です。その為には2016年度は会員拡大に力を入れていく必要があります。メンバー一人一人が「会員拡大は自分が中心となってやるのだ」という強い思いを持ちながら、新しい同志を探していく必要があると考えます。今後、調布は世界的に多くの注目を浴びていきます。その調布にある青年会議所のメンバーとして行政・市民に大きな影響力を持って発信できる組織である為にまずは、会員拡大に力を入れて、2020年に迎えるオリンピック・パラリンピックそして、創立50周年を、まずは会員数100名で迎えられるよう、メンバー全員で楽しみながら会員拡大に取り組んでいきましょう。

 青年会議所に入会した当時を思い出してみてください。何をしてよいのか右も左もわからない中、先輩たちの背中を見て運動を行っていませんでしたか。青年会議所の素晴らしいところは、何もわからないところから、いつしか自分たちのまちを良くしよう、調布の為に何が出来るだろうか、と地域の将来を真剣に考えるようになることです。そこに至るには、色々な要素があり人それぞれ感じることは違うと思います。そうした中、私が一番強く感じているのは、JCの持つスケール感だと思います。行政しかり、市民団体しかり、多くの企業しかり。様々な場所でJCメンバー、先輩達が関わっています。その場面の中心で活躍しているその姿こそが青年会議所の魅力であり追いかける背中なのだと思います。そのスケール感を、新しく迎え入れるメンバーに実体験として感じてもらいたいと思います。私自身、これまでに行ってきた多くの事業や運動において先輩たちの背中を見て、追いかけ見習い多くを学んできたように。  多くの市民・団体と触れ合うことは自分を磨き多くの価値観を学ぶことが出来るチャンスです。右も左もわからない新入会員の時期だからこそ、多くの人と触れ合い、青年会議所のスケール感を感じ、青年会議所の魅力を大いに肌で体感してもらいたいと思います。

【指導力開発】
  ~自らを見つめ直し地域に必要とされる人材への成長~

 人間は日々成長し続ける生き物であり、学ぶ事をやめてはいけません。自分たちが成長すること知識を増やしていくことは、まちづくりにおける「基」を大きくしていくことです。すなわち、まちづくりの第一歩は自己を見つめ直し、自己研鑽し、自己成長し続けることだと考えます。  青年会議所は学びの場である。よく耳にするフレーズですが正にその通りです。理事会・委員会・例会のすべてにおいて自ら成長する場面が多くあり、その機会を成長の場と捉えるのか捉えないのかで機会の価値が変わります。しかしながら、すべてのメンバーが積極的に機会を摑みに行くわけではありません。成長の第一歩としてまずは、青年会議所の一員であることを自覚し、自らが率先して自己の積極的な変化を求めなくてはいけません。

 調布市内様々な団体・組織を見ると青年会議所の先輩たちが活躍する姿をいたるところで拝見することが出来ます。なぜ、先輩たちは多くの団体組織で必要とされ活躍されているのでしょうか。それは青年会議所の現役時代、役職・役職で発揮してきた指導力や経験があったからだと思います。リーダーシップという言葉を聞いたとき、人によって「指導力を発揮する人」「カリスマ性がある人」など捉え方は様々でしょう。青年会議所のメンバーであるならば、そうしたリーダーシップを身に付けていくことはとても必要な事です。それと同時に青年会議所だから学べる指導力。それは地域を愛し地域に根差していこうとする組織だからこそ、まちで活躍する人たちの意見や考えを調整しそれをまとめあげていく能力を身に着けることが出来る。すなわち、人と人との間に入り意見や考えをとりまとめる調整力こそが青年会議所で学べる一番の指導力なのだと思います。志は同じでも社会的な立場や価値観の違う青年が集まるJCだから、学ぶことが出来るのです。  青年会議所の指導力開発の最終目標は社会・地域で活躍する数多くの人材を輩出することであり、その人材を育成することです。その為に、まずは自らを成長させ社会や地域で活躍できる人材になれるように一年を通じ成長し続けましょう。

【青少年事業】
  ~子供たちが夢を抱き、豊な心を育む~

 80年代以降、テレビゲームの普及、個人用小型ゲーム機の登場により外で遊ぶ子供たちが少なくなった、という声が聞こえると同時に、最近では、子供たちの声がうるさいという苦情がでたりと、子供たちが外で自由に遊ぶことが出来る環境が減少してきているようにも思われます。  
 自分たちの子供の頃を振り返ってみると、今より遊ぶ環境が整っていたように思えます。遊びの中で自分に向いている事、得意なことを発見したりしてきました。多少やんちゃをし、知らない人に怒られる事も多々あったはずです。  
 青年会議所は子供たちに普段できない経験をさせることが出来る組織であると私は自負しています。非日常を体験させる中で時に叱ったりする事もあります。それと同時に多くの子供たちに夢を持つ事の大切さを教えてきました。  
 毎年、開催されるわんぱく相撲もその一つだと思います。実際、調布のわんぱく相撲から夢を抱き角界に入り、一つの夢を叶えた少年もいました。夢を持つ事は目標を定めることであり、同時にそこに向かって努力を重ねていかなくてはいけません。その努力が積み重なって夢を実現することが出来るのだと信じています。  
 2016年はオリンピック・パラリンピックがブラジルで開催されます。そこには、かつて子供の頃、大会出場という大きな夢を持った子供たちが努力に努力を重ね成長し、晴れ舞台に臨む機会です。今の小学生・中学生に与える影響は計り知れません。  
 2019年には、ラグビーワールドカップ開幕戦が調布で、2020年にはオリンピック・パラリンピックがこの東京で行われます。幸いなことに私たちが住むこの調布でも競技が行われます。2015年ラグビー日本代表の大活躍を見た子供たち、今年のオリンピック・パラリンピックを観た子供たちが「次は自分が、出場するのだ」という夢を抱く絶好の機会が訪れようとしています。私たち青年会議所もそんな子供たちの背中を押してあげられるような場面を作り出す必要があると私は考えます。  
 また、勝負の世界では勝者がいると同時に敗者が必ず存在します。勝者も敗者も互いに称え合える心が必要です。「己を律し、他者を思いやる心」今の子供たちに改めて学んでもらいたい大事な心だと思っています。子供たちには事業を通じこの心を大きく育み大切にしながら成長していってもらえたらと思います。

【まちづくり】
  ~安心安全なまちづくり~

 東日本大震災から早いもので5年の月日が経とうとしています。当時、テレビで流れてきた映像は非常にショッキングであり、人間の力の無さを思い知らされました。それと同時に、震災以後の日本全国民が被災地・被災者を支援していく姿は非常に感慨深く、日本人の心に昔からある他者を思いやる心を再認識させられました。  
 震災から5年。首都直下型地震が起こる確率は、今後30年間で70%以上といわれる中、しっかりとした備えや訓練を行っているでしょうか。5年前の教訓を忘れていませんか?帰宅困難になってしまった人、計画停電で非常に困った人、数多くいるはずです。私たちの住む調布で万が一の際、何が出来て何ができないのでしょう。また、青年会議所のメンバーとしてどんな役割が出来るでしょうか。  
 調布に住む人、そして調布を訪れる人の安全安心を守るために、個人として行えることには限界があるかもしれません。そんな中でも、青年会議所の出来る役割は何か、青年会議所として市民に必要とされる防災体制とは何かを追求し発信していければと考えます。  

【まちづくり】
  ~地域の魅力を発掘し有効活用して行こう~

 京王線の地下化工事が終わり、布田駅・国領駅周辺が様変わりしてきました。いよいよ調布駅の地上工事が始まろうとする今、私たちには何ができるでしょうか?駅の地下化により今まであった商店がなくなったり、移転したりと風景が様変わりし、新しい街に変わろうとしています。市内の多くの団体が利用してきた調布駅南口広場も様変わりをする予定です。  
 地域環境の変化、土地価格の高騰により、場所によっては、商店会員の減少を例に個人経営者が減少していっている事実があります。今一度私たちは、調布市内の商業地域や産業経済を見直すと共に、調布の魅力や文化、財産を再認識して行く必要があるのではないでしょうか。そうしたものをしっかりと見つめ直すことで、今後私たちが担っていく「調布のまちづくり」に大きな力となるはずです。  
 私たち、青年会議所の特性は多くの職種の人が集まっていることです。そして、私たちの周りには多くの人・団体のネットワークが存在しています。お互いの知識や経験を集結することで新しいビジネスモデルを実現することも不可能ではありません。   
 今後、多くの注目をあび、多くの人が訪れる調布だからこそ、青年会議所メンバーとして自分たちの住むまちを良く知る必要があると共に、魅力を発信していく必要があると思います。そうした取り組みの先に、私たちは調布に誇りを持つことができ、「調布」を誇りと思える市民を多く作っていく事に取り組んでいけるのだと思います。

【おわりに】
  ~未来に繋げる社会の実現に向けて~

 私は、青年会議所に入会してから多くの先輩に出会ってきました。先輩達の青年会議所にかけてきた思いや情熱。そのすべては、調布を良くしたい、子供たちの未来のため、明るい未来を夢見て運動を展開されてきたと思います。  
 青年会議所の最大の目的はと聞かれたとき、「世界の恒久的な平和」であると私は答えます。その為に、調布をそして日本を「明るい豊かな社会」にするのだと夢見て変えていかなくてはなりません。私たちメンバーそれぞれが、この調布がどうしたら良いまちになるのか、子供たちにとって将来何が素晴らしいことなのか、考える続けることも重要です。考えると共に、メンバーと一緒に議論していく事が重要だと考えます。夢の実現は、誰かに伝えることから始まります。伝えなければ動き出すこともありません。だからこそ、メンバー全員で明るい豊かな調布の未来を、日本の未来を、想像し実現に向け運動展開をしていきたいと思います。  
 そして、「明るい豊かな社会」の実現に向け、我々がすべきことは、自分達の成長、自分達の意識改革、そしてそれを楽しんで行っていく事が重要であると考えます。私たちは、2015年に中長期ビジョンとして、「調布に恋する市民があふれるまちへ~世界に誇れる調布のために~」を打ち立てました。メンバーそれぞれが思い描くゴールは違うかもしれませんが、まず、第一歩として自分たちが今の時代を楽しむこと、そして青年会議所運動を楽しむこと。青年としての自覚を持ち未来の調布・日本に必要とされる人間になるという変化を創造して行くこと。青年として様々なことにチャレンジしていくこと、これらが重要なことだと思います。2016年度はメンバー一人一人が主役となり、楽しみながら、積極的変化を求め、この調布青年会議所の運動を展開していけたらと切に願います。




2016年度 理事長所信




2015年度 理事長所信
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